調味料を手作りしている方は多いようで、使い切りの自家製ドレッシングや焼き肉のタレなどのレシピをよく見かけます。手作りの調味料なら「使いきれなくて困る!」なんてことも少ないかもしれませんね。塩麹が万能調味料としてブームになったのは2011年ごろ。テレビで取り上げられたことがきっかけで爆発的な大ブームになりました。もう10年以上も経ちますが、それ以来筆者は【塩麹】と【醤油麹】を切らさずに作っています。
photo by ゲンゲ太郎
手作り調味料の魅力として、味や効果はもちろん、身近な食材で作るので安心なうえにコスパも抜群!当時ほど取り上げられることはありませんが、いまでも【塩麹】や【醤油麹】を使ったレシピを目にします。すでに調味料として定着したのかもしれませんね。人気の万能調味料【塩麹】と【醤油麹】に、麺つゆとしても使える【かえし】は常備におすすめの調味料です。簡単に作れる手作り調味料を作ってみませんか?
調味料を手作りで簡単に!【塩麹】レシピ
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米麹は生・乾燥のどちらでもお好みで。生麹は水分量が多いので加える水の分量は少め、発酵の速度は速いので水の量と発酵時間は様子を見ながら加減してください。ちなみに筆者は生麹一袋(400g)買い、半量に分けて【塩麴】と【醬油】を同時に作っています。
◇米麹(生または乾燥)…200g
◇塩(精製されていない塩)…60g
◇水…200~250g
【作り方】
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※あらかじめフタ付きの耐熱性容器を煮沸消毒し乾かしておきます。
①清潔なボールに麹と塩を入れよく混ぜる。(麹が固まっているときはほぐしながら塩と混ぜます)
② ①に水を入れる。(麹が水分を吸って混ぜにくければヒタヒタになるまで加水しますが、入れ過ぎは要注意です)
1日1回よく混ぜ、軽くフタをして常温に置き、10日~2週間(気温により変わります)トロリとするまで、味に深み(甘み)が出たら出来上がり。
【塩麹】を塩でアレンジ
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【塩麹】の材料は米麹と塩と水の3つだけ。【醤油麹】は米麹と醤油とさらにシンプルです。シンプルなだけに使う材料で味や見た目も変わります。写真は【ヒマラヤピンクソルト】。鉄分を含む岩塩なので毎日混ぜていくうちに溶けていき、うっすらピンクの仕上がりに。熟成はゆっくりなので仕上がりに時間がかかります。
調味料を手作りで簡単に!【醤油麹】レシピ
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醤油麹=米麹+醤油
醤油麹は米麹と醤油のダブル発酵食品ですから。旨味成分のグルタミン酸が10倍も多く含まれていています。また、塩麹と違い水を加えていないので保存期間は少し長め。
◇米麹(生または乾燥)…200g
◇醤油…200~250g
【作り方】
清潔なフタ付き容器に米麹と醤油を入れて混ぜ、1日1回よく混ぜます。軽くフタをして常温に置き、10日~2週間くらいを目安に(気温により変わります)トロリとし味に深み(甘み)が出たら完成。フタをして冷蔵庫にいれます。
手作り調味料の保存容器は?
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調味料を手作りして容器に入れるときに気を付けたいことは、フタ付きの耐熱性容器を煮沸消毒し乾かしておくこと。雑菌の繁殖を抑えます。
【塩麹】と【醤油麹】の保存方法と✔ポイント
✔出来上がった【塩麹】と【醤油麹】は冷蔵庫で保存。
✔冷蔵保存した【塩麹】と【醤油麹】は、3か月を目安に食べ切る。
✔麹が水分を吸って混ぜにくくなることがありますが、【塩麴】は分量以上の水を足すと塩分濃度が低くなり腐敗の原因になりますから要注意。ただし、水分が吸収され上部が乾くようでしたらヒタヒタを目安に水を足します。【醬油麴】はヒタヒタになるまで足してもOK.
✔発酵中の【塩麹】と【醤油麹】は直射日光を避け常温で保存します。発酵期間の10日~2週間は、室温が20℃以上での保管なので、20度以下で保管するときは熟成が遅れます。熟成の目安は米の形が崩れて柔らかくなり味に甘味が出て、ほんのりと甘い香りがしたときです。(香りは個人差がありますけどね)
生麹と乾燥麹の違い
初めて塩麴を作った時、米麹の売り場には【生麹】と【乾燥麴】があり、どれにしようか迷いましたが乾燥麹を選択。次回、生麹で作ると乾燥麹との味の違いにビックリ!生麴で作るほうがマイルドな甘味を強く感じました。個人的には生麹が好みですね。
【生麹】…生麹の「コウジ菌」は生きているので麹の力は強いが雑菌に弱く、傷みやすいので保存期間は短め。冷蔵3週間、冷凍3か月保存可能。
【乾燥麹】… 生麹の水分を飛ばして乾燥させたもの。雑菌に強く長期保存できる。保存期間は3~5か月。
【麹】は、米や麦、大豆などの穀物に【麴菌】などを繁殖させたもの。麴菌にも種類があって、味噌用・醤油用・清酒用・焼酎用などの用途によって、はたらきの異なる菌(種麹)があるそうです。しかも、麹菌を使うのは日本だけ、日本の【国菌】に認定されているそうですよ。
調味料を手作りで簡単に!【かえし】レシピ
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【かえし】は【煮かえし】の略で、そばつゆに使われる調味料です。【かえし】には加熱させて醤油のカドを取った【本かえし】と、加熱せずに時間をかけて醤油のカドを取った【生(なま)かえし】がありますが、これから作るのは【本かえし】。短時間で作れるのでおすすめです。手作りの【かえし】に【だし】を加えることで、家庭でもお蕎麦屋さんのおつゆや煮物に丼物など、【めんつゆ】として使えます。【かえし】を割るだしは、市販の顆粒出しでも美味しく作れますよ。
◇醤油…400cc
◇本みりん…200g
◇砂糖…100g
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作り方
① 本みりんを煮切りる(沸騰させアルコールをとばす)。鍋にみりんを入れ中火にかけ、ふつふつと沸騰してきたら弱火にし2分くらい煮立たせるとアルコールが飛びます。
みりんや酒を煮切るのは、アルコールのにおいを飛ばして素材やだしの風味をよくするためだよ
煮切りみりんはお浸しや酢の物など、加熱しない料理に使うといいですね
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② しょう油と砂糖を入れ弱火にかけ砂糖をとかし、沸騰直前に火を止め、粗熱が取れたら清潔な(煮沸した)容器に入れて冷まします 。
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密封しないようにキッチンペーパーを口にかぶせ、輪ゴムで止めて5日ほど放置します。(寝かす) こうすると空気に触れて味が深まりますよ。出来上がったらフタをして冷蔵庫に入れ、1か月を目安に使い切ります。
手作り【かえし】とだしの割合
【かけそば】かえし:だし=1:12
【だし醤油】かえし:だし=1:1
【てんつゆ】かえし:だし=1:4
【すき焼きの割り下】かえし:だし=1:1
【焼き鳥、鰻のタレ】かえし:だし=1:1
これらはあくまでも目安ですから、お好みで調整してください。使うだしもいろいろな組み合わせを楽しんでみてくださいね。
手作り調味料まとめ
作り置きにおすすめの調味料を手作りするレシピを紹介しました。人気の万能調味料の塩麹や醤油麹と麺つゆも購入しようとするとそれなりの価格になります。それなら手作りしてみてはいかがでしょう。シンプルな材料と簡単な作り方は手作り調味料にぴったりでは?気楽にチャレンジしてみてみませんか。
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