「疫(えき)」から「免れる(まぬがれる)」免疫とは、私たちの体の中に入った細菌やウィルスを攻撃してくれる自己防衛機能です。免疫力を上げることで風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりにくくなります。
免疫力を上げる食材に鶏胸肉があります。鶏胸肉は高たんぱく・低カロリー。しかも安定した手頃な価格が魅力の食材ですよね。鶏胸肉には「イミダペプチド」という成分が多く含まれています。
イミダペプチドは渡り鳥の羽の付け根の胸肉や、回遊魚のマグロの尾びれに多く含まれる「疲労回復物質」です。これから鶏胸肉を使ったジューシーな唐揚げのレシピを紹介します。パサつきが気になる鶏胸肉を柔らかくジューシーに仕上げるポイントは下味です。
「ブライン液」に漬けるだけで柔らかくジューシーに仕上げる簡単な下処理の方法は前回紹介しました。これからお伝えするレシピは下味に漬け込んで柔らかくジューシーにする唐揚げのレシピです。紹介する下味に使った食材は5つ。
② 日本酒:臭いを消し肉を柔らかくする。
③ マスタード:マスタードに含まれる酢が肉を柔らかくする。
④ 牛乳:乳酸菌が筋繊維をほぐし肉を柔らかくする。臭いを消しにもなる。
⑤ 砂糖:タンパク質は加熱すると硬くなりますが、砂糖の保湿効果で硬く締まるのを防ぐ。
鶏胸肉のジューシーな唐揚げ!5選!
柔らかくジューシーな唐揚げを下味を変えて紹介します。冷めても柔かな唐揚げはお弁当にもおすすめです。
鶏胸肉のサクサク衣スパイシー唐揚げ
下味をつけた鶏胸肉を薄力粉を水で溶いたカレー風味の衣をつけて揚げました。
【つばいその唐揚げ】photo by ゲンゲ太郎
サクサクな衣は鶏肉の他に魚介類にもおすすめです。
鶏胸肉 2枚(一口大に切る)
【下味の材料】
◇ 塩 小さじ1と1/2
◇ 日本酒 大さじ2
◇ はちみつ 小さじ2
◇ にんにく(すりおろし)1片(5g)
◇ しょうが(すりおろし)1片(15g)
【サクサク衣の材料】
○ 薄力粉 1カップ(100g)
○ カレーパウダー 大さじ3
○ ターメリック 小さじ1
○ 塩 ひとつまみ
○ 水 1/2カップ
下味にはちみつを入れましたよ。はちみつのブドウ糖と果糖は肉の組織に浸透しタンパク質が硬くなるのを防いでくれます
今回は使いませんが、にんにく「ひとかけ(1片)」は小房に分けたうちの1つで約5g<、チューブだと2~3cmを目安にしてくださいね。
【作り方】
① 鶏肉は余分な脂を除き、45~50gに切る。
② ポリ袋に◇の調味料を入れて混ぜ、①を入れて揉み込む。
③ サクサク衣の材料○をボールに入れ、菜箸でまぜ水を少しずつ加える。
④ 180度の揚げ油で返しながら4~5分揚げる。
鶏胸肉の台湾唐揚げ【大鶏排(ダージーパイ)】
台湾メニューで人気の唐揚げ、ダージーパイを作ってみませんか?たたいて伸ばした鶏胸肉の大きさにビックリ!カリカリ食感と【五香粉(ウーシャンフェン)】のエキゾチックな香りはクセになる美味しさです。
【五香粉(ウーシャンフェン)】は、中国の代表的なミックススパイスで、スターアニス(八角茴香)、花椒(ホアジャオ)、シナモン、クローブ、フェンネルの種がよく使われているんだって
㌽① 鶏肉をたたいて薄くのばす
一枚のむね肉を半分に切り、厚さを半分に開いてめん棒でたたいて伸ばす。
㌽② 五香粉でエスニックに仕上げる
ダージーパイに欠かせないスパイスが「五香粉(ウーシャンフェン)」。
㌽③ 白玉粉でカリカリの食感に
本場台湾では、粗く製粉したキャッサバ芋を使用。
キャッサバ芋、そう、あのタピオカの原料ですね。日本ではなかなか手に入らないので、粗さの似ている白玉粉で代用。
鶏むね肉(大)1枚(300g)
(漬け込みだれ)
■日本酒 大さじ1
■砂糖 大さじ1
■醤油 大さじ1
■塩 小さじ1/2
■にんにく、しょうが(チューブ) 2~3cm
■五香粉 小さじ 1/4~1/3
(バッター液の材料)
◇白玉粉、片栗粉、小麦粉、各大さじ2
◇水 大さじ4
◇醤油 小さじ2
(カリカリ衣の材料)
○白玉粉 30g
○片栗粉 大さじ2
■はボールに合わせておく。
【作り方】
① 鶏胸肉は皮と余分な脂を除きタテ半分に切る。厚みのある部分に包丁を入れ開く。
② ①をさらにめん棒でたたいて薄くのばす。(厚さはお好みで)
③ ②をポリ袋に入れ、■の漬け込みだれを加え揉み込み冷蔵庫で1時間くらいおく。
④ ボールにバッター液の材料◇を混ぜ合わせておく。
⑤ ③の鶏肉の汁気をきって小麦粉をつける。(小麦粉を薄くつけることで鶏肉の水分が逃げず、なかはしっとり、外はカリッとしますよ)
⑥ ⑤の鶏肉を④のバッター液にからめ、カリカリ衣の材料○をまぶし5分ほどおく。
⑦ 180℃の揚げ油で4~5分揚げる。
白い部分は白玉粉です。外はカリッ!中はしっとり。
初めて作るときは五香粉の量を少なめ(小さじ1/5)にしてもいいかもしれません。
鶏胸肉のサクッとスパイシーチキン
台湾の唐揚げダージーパイの次は、カレーパウダーとガラムマサラにクミンを入れたインド風の唐揚げです。2度づけの衣でサクッとした食感を楽しめますよ。ガラムマサラを少なくすれば「辛いのは苦手」という方も大丈夫!
鶏胸肉 2枚
○ マスタード 大さじ1
○ 塩 小さじ1/2
○ 醤油 大さじ1
○ にんにく(チューブ)大さじ1
○ しょうが(チューブ)大さじ1
○ カレー粉 小さじ2
○ ガラムマサラ 小さじ2~3
○ クミンシード 小さじ1~
○ クミンパウダー 小さじ1/2~
○ 粗びき黒こしょう 適量
片栗粉 適量
マスタードには酢が含まれているので肉を柔らかくしてくれます。殺菌力に優れ抗酸化作用があるのでアンチエイジング効果が期待できますよ
◇ 牛乳 1/2カップ
◇ 塩 小さじ1
◇ にんにく(すりおろし)1片(約5g、チューブ2~3cm)
◇ こしょう 適量
【作り方】
① 鶏胸肉はキッチンバサミで余分な脂をのぞき一口大に切る。
② ポリ袋に◇下味の材料を入れ①加えもみこみ冷蔵庫で1時間おく。(時間があれば4時間~ひと晩)
この状態で冷凍保存出来ますよ。使うときは冷蔵庫で一晩解凍します。
牛乳やヨーグルトなどの乳製品に含まれる乳酸菌が肉の筋繊維をほぐしてくれ、臭み消しにもなりますよ
【作り方】
① ポリ袋を用意し下味をつけた鶏胸肉の水気を拭いて入れ、混ぜ合わせた○の調味料をポリ袋に加えもみ込む。
② ①に片栗粉をつけ、もう一度①のポリ袋に入れ調味料をつけ、片栗粉をつける。(衣の2度づけ)
④ 180℃の揚げ油で3分揚げ取り出す。
⑤ 全部揚げたら温度を上げ(190~200℃)、上下を返しながら1分揚げて油を切る。(2度揚げ)
鶏胸肉のしっとり和風唐揚げ
スパイシーな唐揚げが続きましたね。次は定番?しょうが風味の和風唐揚げです。下味をつけて片栗粉を多めにまぶして一晩おくと、外はカリッ!中は柔らかく仕上がります。前夜に作ってお弁当にもおすすめです。
【作り方】
① 鶏胸肉は皮と脂を除き厚みを均一にし、鶏胸肉の重さの1%の砂糖を加えもみこむ。
② しばらく(5分ほど)置いてから鶏胸肉の重さの1%の塩を加えさらにもみこむ。
③ ①を1㎝の厚さのそぎ切りにして酒と醤油、しょうが汁(チューブ可)適量で下味をつける。
※砂糖と塩で下味が付いているので香りづけ程度でいいですよ。
③ ②に片栗粉をしっかりまぶして冷蔵庫でねかせる。
④ ③を180℃の揚げ油で2~3分、カラリと揚げる。
鶏胸肉の唐揚げネギの甘酢だれ
「鶏胸肉スパイシーチキン」と同じ下味につけ、衣は2度づけします。サクッとした食感と甘酸っぱいネギダレは子供にも大好評!ねぎの簡単なみじん切りの仕方も紹介します。
鶏胸肉 2枚
小麦粉 適量
【下味の材料(鶏胸肉2枚分)】
◇ 牛乳 1/2カップ
◇ 塩 小さじ1
◇ にんにく(すりおろし)1片(約5g、チューブ2~3cm)
◇ こしょう 適量
【ネギの甘酢だれの材料】
唐辛子(お好みで)1~2本、縦に切りタネを取る
ごま油 大さじ1
◇ 醤油 大さじ3
◇ 砂糖 大さじ2
◇ 酢 大さじ2
【作り方】
① 鶏胸肉の皮目を下にし、厚みのある部分に切れ目を入れ厚さが2㎝くらいになるようにする。ポリ袋に下味の材料◇を混ぜ合わせ鶏肉を入れもみこむ。冷蔵庫で1時間おく。(時間があれば4時間~ひと晩)
【ネギの甘酢だれの作り方】
ネギの甘酢だれを作ります。まずはネギのみじん切りから。
② ネギを斜め薄切り(5ミリ巾)にしますが切りはなさず途中で止める。ネギの裏を返し同じように切る。あとは小口切り(5ミリ巾)にする。
③ フライパンにごま油と唐辛子を入れ弱火にかける。香りがたったらタレの材料◇を加え砂糖をとかすように混ぜる。ネギを加えひと煮立ちしたら火を止める。
④ 冷蔵庫で寝かせておいた鶏肉の汁気を(ポリ袋の中で)きって小麦粉(適量)をまんべんなくつける。もう一度、下味の液につけ小麦粉をつける。(衣の2度づけ)
⑤ フライパンに油を2cmほど入れ中火にかけ160度に熱し鶏肉の皮目を下にして入れる。
途中フライパンを軽くゆすりながら3分ほど揚げ焼きにし、上下を返して3~4分ほど揚げる。カリッとキツネ色になったら網にのせて油を切る。
食べやすく切って器に盛りネギの甘酢だれをかけていただく。
鶏胸肉の唐揚げレシピのまとめ
免疫力を上げる効果のある疲労回復物質、イミダペプチドを多く含む鶏胸肉の唐揚げのレシピを紹介しました。パサつきが気になる鶏胸肉ですが、身近な食材を使った下味でジューシーに仕上げることが出来ます。手頃な価格で人気の鶏胸肉、子供から大人まで人気の唐揚げ作りの参考にしていただければ幸いです。
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